両端クローズエンド仕様の屋久杉トラ杢軸万年筆です。
(上の写真はクリックで拡大します)
屋久島の標高500メートルを超える山地に自生する杉で樹齢1000年を超えるものを屋久杉とよびます。花崗岩の島に生える屋久杉は、成長が遅いため木目の詰まった美しい杢で、樹脂が多く腐り難い超高級な素材です。しかし、現在は伐採が禁じられ土埋木しか入手出来ない大変に貴重で高価な素材です。
木がけがをしたり、無理な力がかかったりして真っ直ぐに伸びなかった部分は、光の反射にむらが生じ陰影が現れます。この光ったように見える部分を光明といいます。この光明の中で、規則正しく縞模様になったものをトラ杢といいます。木が波打った部分で、泡瘤の次に貴重とされる素材です。
この貴重な屋久杉トラ杢で作った万年筆です。旋盤で軸の形に切削した後、木肌の凹みや荒れを丁寧に整えてから自然塗料のシェラックで塗装しました。その後更にカルバナワックスで艶出ししています。
ペンキットは中軸万年筆のCambridgeを使っています。
トラ杢の部分は見る方向でキラキラと立体的に揺れて見えます。